サドモグラの創作ブログ

一次創作や二次創作、その他趣味について書いていこうと思います。ツイッター:https://twitter.com/sadomogura1

自主制作アニメ「サバゲー同好会」 第一話脚本

第一話「大学入学と初めてのサバゲー

 

・第一話アバンタイトル

○自宅

相模モノローグ(M)「銃というものは、どこか男心をくすぐるのだろう。俺は昔から鉄砲が好きだった。父の好きな戦争映画や、兄の好きなゲームの影響かもしれない。大和やゼロ戦も格好良いが、何より鉄砲に憧れていた」

朝、慣れないスーツに身を包み、祖父の仏壇にお参りする主人公。玄関で革靴を履き、父の運転する車に母と乗り込む。駅で母と降り、満員電車に乗る。

 

○地下鉄九段下駅

相模M「小学生の頃、おもちゃ屋で鉄砲を買っては、公園で友達と撃ち合っていた。本格的なエアガンにも興味があったし、ハイパー道楽はしょっちゅう見ていた。友達の兄に触らせてもらったことはあるが、それを買えるだけの小遣いはなかったし、大半のエアガンは18禁だった」

電車を降りると、ホームは会社員や新入生で溢れている。地上もごった返しており、多くの人がチラシを配っている。

 

○武道館

相模M「これまでサバゲーをやったことも無かったし、それはこれからも無いと思っていた。警察か自衛隊にでも入らない限り、鉄砲に関わることもないと思っていた。けど銃を好きな人は俺以外にも沢山いて、銃に関わる世界は本当に広い。これから俺はそれを知ることになる」

江戸城の敷地に入ると、集まって写真撮影する集団を見かける。受付で冊子などを貰い武道館に入る。国旗や大学旗が掲揚され、椅子が並べられた会場で席に着く。学長らの式辞や学生の宣誓を聞き、音楽部の演奏で国歌や校歌を斉唱する。

 

・第一話オープニング(信濃サバゲー講座)

 

・テロップ…各話一覧と解説一覧から強調表示。

 

・第一話Aパート

○大学校舎

新入生ガイダンス当日。初めて大学校舎に登校する相模。入り口の張り紙に従って英語のクラスの教室へ向かうと、高校同期らしき人を見つける。

相模「すいません、ちょっといいすか」

北見「はい」

相模「俺が誰か分かる?」

北見「えっと…相模君?陸上の」

相模「そうそう。この学部来てたんだ」

北見「穴場だと思ってたから。良かった知り合いがいて」

相模「他にも知り合いいた?」

北見「私はまだ見ていないな。友達は他の学部行っちゃったし」

相模「俺も一人なんだよ。この後新歓行く?」

北見「行くつもり」

              ここでクラスの担任が入ってくる。

相模「後で回ろうぜ」

北見「うん」

 

○新歓会場

会場では様々なサークルがブースで勧誘しており、新入生で溢れている。戦史研究会や交通研究会など様々な団体がビラを配っている。

相模「そういえばライン交換しとこうぜ」

北見「うん。私がQRコード出す?」

相模「俺が出すよ。これ読み取って」

              相模がスマホに表示したコードを、北見が読み込む。

北見「結構サークル多いよね」

相模「他の学部も来てるしね。北見はサークル決めてんだっけ?」

北見「手芸サークルにするつもり。相模君も話聞く?」

相模「俺はいいや。他のとこ見てる」

              一人になりブースを見渡すと、軍装の集団を見かける。サバゲー同好会らしい。

信濃(後の友人)「…じゃあ明日貸し切りやるんですか?」

志摩(会長)「そうそう。スプラッシュでやるから。もう入会は決めてるの?」

信濃「はい。入るつもりです」

志摩「じゃあ友達登録しとくね。後で招待しとくから」

              二人組の新入生が、早速入会している。彼らに続いて見てみる。

相模「あの…サバゲー同好会ですか?」

志摩「お、君も入会希望?」

相模「いえ、まだ考え中です」

志摩「そっか。サバゲーに興味ある?」

相模「はい。やったことはないですが」

志摩「いいね、これ触ってみる?」

相模「いいんですか?」

志摩「いいよいいよ。引き金に指は掛けないで、あと人には向けないでね」

相模「ありがとうございます」

              志摩に赤いキャップのついた89式を貸して貰う。重さを確かめ、構えてみる。

志摩「構えるときはこの銃床に肩とほっぺたをつけて、脇を締めて。ここの照門と照星を重ねて…そんな感じ、センスいいね」

相模「結構重いんですね」

志摩「こいつは特にね。でも好だから気にならないけど(笑い)。良かったら明日の新歓サバゲー来ない?」

相模「やったことないんですけど大丈夫ですか?」

志摩「大丈夫大丈夫。装備も全部借りられるし」

相模「何人くらい来るんですか?」

志摩「今回は十五人くらいかな?さっきの一年も来るし」

相模「結構いるんですね」

志摩「少ない方だよ。ウチは学部がバラバラだしさ、理工なんかはずっと多いよ。じゃあ取りあえずライン交換しとこっか」

相模「そうですね、分かりました」

ラインを交換する二人。

志摩「この後1202で集まってるから、良かったら来てね」

相模「はい、ありがとうございました」

              その場を離れる相模に、北見が声を掛ける。

北見「相模君ああいうのが好きなの?(少し怪訝)」

相模「興味はあるんだよね。明日サバゲーあるらしいけど、北見も来る?」

北見「私はいいよ。明日バイトあるし」

相模「そっか。じゃあ適当に見て回るか」 ここまでで三分ぐらい

 

○1202教室(番号はてきとう)

新歓終了後、グループに入り「一年の相模裕太です。よろしくお願いします」と書き込む。志摩「1202教室にいるよ」とのメッセージ。1202へ入る。

志摩「お、揃ったか。てきとうに座っちゃって」

教室には二十人ほどいて、ざわついている。新入生は三分の一くらいいる様子。男しかいない。一人で座っている信濃の一つ後ろに座り、話しかける。

相模「すいません、新入生ですか?」

信濃「はい、そうです」

相模「一年の相模です。よろしくお願いします」

信濃「あ、信濃って言います。よろしくお願いします」

相模「明日のサバゲーって行きます?」

信濃「はい。もう一人はバイトで来れないんですけど」

相模「サバゲーやったことあるんですか?」

信濃「そうっすね。結構」

相模「俺初めてなんで、宜しくお願いします」

信濃「そんな大丈夫っすよ(笑い)」

              ここで会長が話し始める。

志摩「じゃあ定例会始めよっか。とりあえず俺から順番に自己紹介ね。学年名前と、後は好きなAV女優で」

美濃「おいやめろ。新入生だぞ(笑い)」

志摩「分かったよ、じゃあ…好きな銃で。えー俺は会長で三年の志摩翔太です。好きな銃は89式と64式です」

美濃「副会長で三年の美濃健一です。好きな銃はAK(アーカー)全般です」

豊前「二年の豊前実です。好きな銃は多くて決められません。好きなAV女優は湊利久ちゃんです(一同笑い)」

              残りの会員が話す中、印象を改める相模。

相模M「こういう雰囲気なのか」

信濃「一年の信濃晃です。好きな銃はAR15全般で、War SportとかBCMが好きです」

相模「一年の相模裕太です。あんまり詳しくないですが、シグが好きです」

志摩「これで終わりか。サバゲーやったことない人はどのくらいいる?」

              五人ほど手を挙げる。

志摩「一応経験者もいるのか。じゃあ同好会について説明すると、今会員は大体三十人で、月一のサバゲーと毎週水曜の定例会をやってます。他の学部とか大学とも一緒にやってて、サバゲー以外にも文化祭で射的をやったり、いろんなイベントに行ったりしてます」

志摩「で、明日のサバゲーは千葉のスプラッシュを貸しきりで、朝九時に千葉駅集合です。フィールド代は2500円だけど、レンタル、交通費、食費で一万くらいあると安心です。まあ詳しくはラインに貼るからそれ見といて。何か質問ある人」

豊前「えっと質問じゃないんですけど、長物二つ持ってくんで借りたい人は後で言ってください」

志摩「質問なさそうなら今日はこれで終わりにするけど、なんかある?…じゃあ今日でこれで終わりにするか。あと同好会のツイッターみんなフォローしといて、じゃあお疲れ」

              皆がぞろぞろと席を立ち、話し始める中、信濃に声を掛ける。

相模「これから帰ります?」

信濃「そうですね、特に用事ないんで、帰りますか」

              荷物を持って歩き始める二人。

相模「明日、足手まといにならないか心配なんですよね」

信濃「別にサバゲーは上手い下手とかそんな無いですから。マップ覚えてるとかは強いですけど」

相模「ただ装備も何も持ってないですから」

信濃「最初は誰でもそうですよ。それに課金するほど強くなるわけでもないんで」

相模「そうなんすか?」

信濃「そうですね、例えばレンタルでよく使う多弾マガジンは何百発も入るんすよ。それで撃ちまくれば確かに強いですけど、あんまり使う人はいなんですよね。逆に三八式とかめっちゃ高いエアコキ使ってる人もいますし」

相模「一発撃つごとにこめるやつですか」

信濃「そうそう。結局サバゲーは楽しんだもん勝ちですから」

              サバゲーの話で意外と盛り上がる二人。相模は同級生と仲良くなれて安心する。

 

○自宅

相模M「場所代2500円、銃のレンタル2500円、ゴーグルが500円で、迷彩服1000円か。ニーパッドってなんだ?」

              自室の机でスマホをいじる相模。ラインで送られてきた詳細を見ている。

相模M「合計6500円に…片道2000円か。六時起きで、後は食費だな。持ち物は保険証、タオル、着替え、手袋と…」

              持ち物を用意しに居間へ降りる。

相模「母さん明日六時半に出るから」

母親「そんな早くからどこ行くのよ?」

相模「千葉でサバゲー。明日は夕飯いらないから」

母親「あの鉄砲で撃ち合うやつ?早く帰ってきなさいよ」

相模「分かってるって」

 

○JR千葉駅ホーム(翌朝)

              ドアが開き、降りて辺りを見渡して歩く相模。

 

○JR千葉駅東口バスロータリー9番乗り場

集合場所のバスロータリーに向かうと、大きい荷物を持ったそれらしき集団を見つける。こちらに手を振る信濃。その後ろに並ぶ。  ここまで8分ほど

信濃「おはよ」

相模「おはよう。荷物多いね」

信濃「俺なんか軽い方っすよ」

大きめのスーツケースを持っている信濃。しかし志摩らはさらにガンケースなどを持ってきている。ちょうどバスが来て、話しながらそれに乗る。

 

○東二丁目バス停

相模「やっと着いたか」

              バス停で降り、志摩を先頭にぞろぞろと歩く。

志摩「そこの角を左だな」

 

○スプラッシュ事務所

志摩「おはようございます。サバゲー同好会の志摩です」

スタッフ「幹事さんですね、おはようございます。今日は宜しくお願いします。では早速ですが、皆さんレンタルなどの記入をお願いします」

              皆が事務所前に荷物を置き、渡された名簿に名前を書いていく。

スタッフ「お弁当は三種類ありますので、頼む人はそこから選んで下さい。それからエアガンをレンタルする人は、使い方を説明しますので、こちらへ集まって下さい」

 

○スプラッシュ休憩所

相模「ここではマガジン入れちゃだめなんだよな…」

机に荷物を置き、借りたエアガン(AK47β)を眺めつつ、説明を思い出す。

新入生A「すみません、これいですか?」

相模「あ、はい。入れますか?」

新入生A「有り難うございます」

新入生Aが多弾マガジン上で手を漏斗にし、相模が開いた袋からBB弾を注ぐ。

新入生A「どうも」

レンタル品が入ったカゴからゴーグルと迷彩服取り出し、身につける。志摩らは談笑しながら服を脱いで迷彩服を着込み、防弾チョッキを着ている。一方信濃は私服の上に直接ベルトなどを着けている。マガジンにBB弾やガスを込める音が響く中、一台の車が待機所へ下りてきた。

豊前「すいません、遅れました」

志摩「早くしろ、ゼロイン終わったら始めるぞ」

              入れ違いにシューティングレンジに行く志摩ら。

 

○スプラッシュ休憩所(自販機、地図の前)

スタッフ「…というわけで、皆さん怪我無くお願いします」

一同「はい(少しバラバラに返答)」

志摩「じゃあチーム分けするぞ。グッとパーでわっかれましょ、わっかれっましょっと」

              フィールド案内の後に自販機前に15人ほどが集まり、チーム決めをする。

志摩「よし、グーが赤で、パーは黄色で。すぐ始めるぞ」

              カゴに入ったマーカーを各自取り出す。

信濃「俺が付けるんで、付けてもらっていいすか?」

相模「はい」

              お互いの肩にマーカーをつける。

志摩「赤B黄色F、復活無し時間制限無しのフラッグ戦な。このホイッスル鳴らした方が勝ちで。当たったら大声でヒット!って言うんだぞ」

豊前ヒットォォーーーーーー! ってぐらいな(笑い)」

ゴーグルをつけ、ネットで仕切られたフィールドにぞろぞろと入る。フィールドは坂の多い森林で、そこかしこに障害物が設置されている。マガジンを入れて安全装置を外し、ゼンマイを巻く。

志摩「美濃!着いたら鳴らすから、そっちが返したら開始で」

              フラッグの周りに集まると、相模の赤チームには志摩や信濃がいる。

信濃「二人で行きません?なるべく連携した方が強いんで」

相模「じゃあ頼みます」

信濃「部長、作戦とか立てます?」

志摩「そうだな…上五下三で行くか」

信濃「じゃあ上行って良いですか?」

志摩「ああ、速攻上取っとこう。始めるぞ」

              志摩がホイッスルを掲げる。

 

・第一話アイキャッチ 

 

・第一話Bパート

 

志摩がホイッスルを鳴らす。すると、数秒おいて向こうからも鳴った。

志摩「行け行け!」

信濃「行くぞ!」

相模「マジか」

上に走り出した信濃に、慌ててついていく相模。(全員走るわけでは無い)すると遠くから何人か走ってくるのが見える。

信濃「左から二人来ます!」

派手な音を立てて撃つ信濃。遠くからも銃声が聞こえてくる。途中の障害物で信濃が止まり、そこに相模もくっつく。敵のデカい銃声が響き、金属の板に音を立てる。

相模「音怖いな」

信濃「あれハイサイクルだな」

              信濃と反対側から顔を出して遠くの敵に撃つが、当たりそうに無い。

信濃「俺あそこまで行くから、あの障害物撃ちまくって援護してくれない?」

相模「ああ」

信濃「おっけ」

              すぐに走り出す信濃。言われたとおりの障害物に撃ちまくる。

信濃「来い!行ける行ける」

すると信濃が来るように手招きをする。撃たれているが、信濃が撃ち始めたのを見て走る。道の悪い上り坂を走り、信濃のいる障害物にたどり着くが、勢い余って滑って転んでしまう。

信濃「大丈夫か(笑い)あの木の後ろに二人いる」

相模「めっちゃ撃ってきてんな」

              後ろから味方が何人か来るが、この状態で少し膠着する。

相模「あそこのドラム缶に一人!」

信濃「了解!進むぞ!」

敵が一人増えるが、信濃がさらにCと書かれた建物に進み、相模もそれに続く。少し膠着し、すると、木からヒットコールが聞こえた。

敵A「ヒット!」

信濃「一人やった!行ける、行こう行こう!」

相模「一人いるじゃん!」

信濃「二人なら行けるから!早くしないともっと来るって。行くぞ!」

相模「おいっ」

飛び出す信濃。慌ててついていく相模。障害物左の敵へ信濃が撃ち込むが、長物のホールドオープンしてしまう。とっさに拳銃を引き抜いて撃つが、クイックピーク撃ちをする美濃にやられてしまう。

信濃「ヒット!」

相模「マジかよ」

手を上げた信濃。相模はさらに左の障害物の脇につき、敵を見る。すると信濃を撃つために壁から出ている。咄嗟に連射すると相手も撃ってくる。相手の弾は障害物に辺り、自分の白い弾道も壁に当たるが、その数発が相手に当たった。

美濃「ヒットー!」

              Cの敵を排除し、さらに進もうと思った時、横腹にBB弾が当たった。

相模「イテっ! ヒット!」

              横のスナイパーに撃たれてしまったようだ。

相模「あそこにいたのか」

信濃「惜しかったな。ヒット通ります!」

相模「あれは気づかなかったな」

              銃声がする中、手を上げて二人で下りていく。

 

○スプラッシュ休憩所

相模「すいません、痛かったですか?」

美濃「大丈夫だって、初回で1キルとれるとか凄いっしょ。あそこ一人やられたら一気に二人来たから、ビビった」

信濃「ちょうどそこで弾切れたんで焦りましたよ」

ローダーやクイッくんで弾を込め、ガスを入れながら談笑する。すると「ヒットー」という声の後にプー!という音が響く。続いて「終了~」という声が響いた。

美濃「お、終わったか?」

              少しして皆が弾抜きをしながら帰ってくる。ゴーグルを外して休憩所へ。

美濃「どっちが勝った?」

志摩「赤!」

新入生A(黄)「マジすか。あれどうやったんですか?」

志摩「上敵多かったからさ、諦めて下回ったら全然いなかったんだよ。したら豊前がフラッグで軽機関銃構えててさ(笑い)隠れてなきゃ意味ないだろ」

豊前「いや、割と強いんですよ。ただ下全然見てなかったんすよね」

新入生A「こっちも結構近くまで行ってたんで、チキらずに早く行けば良かったです」

志摩「やっぱ平らな市街地より面白いな」

美濃「下の方とか全然見えないしな」

志摩「よし、じゃあ次は40分から今の裏で!」

 

○スプラッシュフィールド内

志摩「今度は下四にするか。俺はフラッグの奥で防衛しとく」

信濃「じゃあまた上いくか」

相模「おう」

              向こうからホイッスルが聞こえる。

志摩「じゃあ次も勝つぞ」

一同「はい」

志摩がホイッスルを鳴らし、信濃相模が走り始める。相手も下を警戒しているのか上が手薄。二人で次々と障害物を進み、C小屋手間の障害物まで来る。

相模「上あんまいないな」

信濃「C中にいるっぽい」

相模「ちょっと至近距離は怖いな」

信濃「おっけ、CQBは俺に任せろ。相模はこのラインロックしといて、敵出さないようにして」

相模「了解」

言われた通り、障害物の右から構えて小屋の右を狙い続ける。信濃は音を出さないよう小屋に近づき、左にスイッチングしてから左の入り口に張り付く、少しカッティングパイをしてからクイックピークで確認。相手が撃ってくるが、しゃがんでクイックピーク撃ちで中の敵を倒す。

敵「ヒット!」

右側から顔を出した敵を撃つが当たらない。小屋の窓からドアをガンロックした信濃が見え、無言で手招きをしてくる。相模もそろそろと近づく。緊迫し、殺気立った信濃が「そこにいる」と口パクとハンドサインで示す(指さすだけ?)。無言で頷き右側から向かい、おそるおそる狙いながら右側のドアを見ると、信濃の壁一枚向こうに敵がいた。慌てて撃ち、ドアの向こうへ飛び出す。足音が聞こえ、背後から信濃の発砲音が響く。

信濃「そっち行った!」

その声に応じて小屋の反対側に向かい、そこの窓から覗くと敵が奥でこちらに構えている。撃たれて顔を引っ込め、構えながら顔を出して撃つと、、相手がヒットコール。同時に信濃が出てきて制圧。

敵「ヒット!」

信濃「クリア!」

すると森の向こうからガスブロで数発撃たれる。すぐに隠れて二人で撃つが、盾に音を立てて跳ね返されてしまう。

相模「盾とかアリかよ」

信濃「合図でこれ投げてくんね?」

              打ち続ける相模に、信濃が青いサイクロングレネードのピンを抜いて渡す。

信濃「相手の横に投げてみて。下投げな」

相模「分かった」

信濃「おっけ…投げろ!」

合図に合わせて敵の横に投げる。敵の前の方に着地してしまい、派手にBB弾をまき散らすも盾に防がれてしまう。しかし同時に信濃が左から回り、無事に倒す。

敵「ヒット!…っマジか」

信濃「行けるぞ!」

そのままさらに進む。小屋を抜けると腰ぐらいの藪が広がっており、あまり障害物がない。ほとんど音がしない中、中腰で構えながら、音を立てないように進む。

信濃「ヒット!」

突然、信濃がヒットコールをして手を上げる。咄嗟にしゃがんで藪に隠れるが、敵がどこにいるのか分からない。しかし敵は撃ってこないし音もしない。すると枝が近くに投げられ、敵も相模の位置が分からないのだと思う。しばらく様子を窺っていると、左の前方で足音が聞こえ、急いで立ち上がって撃った。

豊前「ヒット!」

他に敵がいないことを確認して進むと、フラッグにホイッスルがかかっているのが見える。遠くの銃声を聞き、フラッグへ走ってホイッスルを鳴らした。 

 

○スプラッシュ休憩所

              お昼になったため、届けられた弁当を取り、各自机でご飯を食べる。

志摩「お前強いじゃん」

相模「信濃がいたからですよ。一人で行ったらやられてました」

豊前「今度は隠れてたんだけどな。我慢比べに負けたな」

志摩「俺防衛で三人倒したけど、最後やられそうな時に鳴ってくれたからな」

スタッフ「アイスがありますので、良かったら食べて下さい」

志摩「有り難うございます!」

              スタッフの持ってきた箱からアイスモナカをもらう。

信濃「結構暑いから助かりますね」

志摩「これは嬉しいな」

美濃「次のゲームどうする?」

信濃「防衛戦とかどうですか?」

志摩「この建物少ないからな」

美濃「スパイ戦でいいんじゃない?」

豊前「大将戦とかもどうです?」

志摩「おっけ、じゃあスパイ戦やってから大将戦とか防衛戦やるか」

 

○スプラッシュ休憩所(自販機前)

志摩「じゃあ黄色膝ついて並べ!目も閉じろよ(笑い)」

              片方のチームを並ばせ、その中からスパイを一人決める。

美濃「イスラム国みたいだな」

皆で歩き回って足跡を立てる。志摩と美濃で無言で指を指しながら考え、志摩が豊前の背中を指で突いた。すると豊前が無言で親指を上げる。

志摩「今度は赤並べ!」

同じように相模らも並ぶ。頭に手をやって目を閉じ、終わるのを待つ。すると背中に突かれた感触を覚え、豊前のように親指を上げた。

志摩「基本は殲滅戦で、スパイは五分くらいで裏切るように」

              少し緊張した雰囲気でフィールドへ下りてくる。相模は無口になってしまう。

信濃「スパイはお前だろ」

相模「いやちげえよ」

              緊張するが、冗談めかして言う。向こうからホイッスルが聞こえ、志摩が返す。

志摩「俺ら固まっとこうぜ」

始まるが、皆警戒しており、横に広がってもあまり前には進まない。相模は信濃ら数人について上がっていくが、その後ろで志摩らが警戒している。程なくして敵が前に来て交戦するが、あまりやる気が無い。すると遠くから叫び声などが。

敵「こっちのスパイはやったぞ!」

敵側のスパイはやられたらしい。相模は少し焦り、信濃と別れてしばらく敵に撃った後、下がるふりをして信濃の後ろについた。

相模「動くな」

信濃「え?マジかよ」

              信濃銃口を突きつけ手を上げさせ、少し離れた二人にすぐに撃ち込む。

味方「ヒット」「ヒット!」

とても緊張する相模。近かったため当たった敵は痛かったらしい。相模は急いで下に下りるが、固まっていた志摩らに蜂の巣にされた。

相模「ヒットォ!」

信濃「お前がスパイだとは思わなかったな。まあフリーズコールで助かった」

相模「俺も選ばれると思わなかったから焦ったわ。にしてもみんな後ろにいすぎだろ…」

信濃「お前もスパイじゃなかったら警戒するだろ」

相模「まあ、確かにそうだな(笑い)」

前に出て行く志摩らを尻目に、片手を上げ、談笑しながら帰って行く

相模M「その後、ゲームはルールを変えて夕方まで続いた。初めてのサバゲーは、意外に盛り上がった。彼らにはゲームとしての面白さだけでなく、友人と羽目を外す楽しさも大きいのだろう。多少金をかけても、また来たいと思えるものだった」

昼飯を挟み、ゲームは夕方まで続く。全員防衛・攻撃の作戦や、スパイ戦、大将戦、狐狩りなど。豊前が楯と警棒で突っ込むなどしてはしゃいだり、相模がフラッグを取れることも。その後記念写真を撮って撤収し、車で来た豊前ともう一人以外はバスに乗って駅へ向かう。そしてファミレスで合流した。

 

○ファミレス

志摩「やっぱ少人数のサバゲーもいいな」

豊前「少ないと膠着しないですよね。貸し切りなら楯も使えますし」

志摩「前のシマックスは多すぎたからな」

美濃「あれはやばかったよな。六百人だっけ?」

相模「そんなに来るでんすか?」

志摩「写真見せてやるよ。学部合同でも百人は来るからな」

              今日や今までのサバゲー話で盛り上がる先輩たち。

信濃「そういやツイッターやってるんだっけ?アカウント教えてよ」

相模「ああ。@~だから、後でフォロー返しとく。あとさ、サバゲーって何回もやるならやっぱ装備買った方が安い?」

信濃「まあ…そうだな。俺は今日フィールド代2500円しか払ってないし」

相模「とすると迷彩服、ゴーグル、エアガンで…4000円は浮くのか。今度サバゲーの装備揃えて見たいんだけどさ、教えてくれない?」

信濃「おう、任せとけ」

              自身を持っていう相模。少し間を置いて。

志摩「相模、明日秋葉行くからお前も来いよ」

相模「秋葉ですか…はい、お願いします」

信濃「なら俺も行っていいすか?」

志摩「そりゃ多い方がいいからな」

              何かを待つような志摩。

相模「それから…サバゲー同好会なんですけど、入りたいと思います」

志摩「おう、そりゃ良かった。じゃあなんか奢ってやるか」

相模「ありがとうございます」

美濃「今年は多くて助かるな」

志摩「去年はお前が新歓で変な格好するからだろ」

美濃「いや、あれは案外受けてただろ…」

談笑する先輩たち。大学の同級生と打ち解け、友達が出来た相模。するとラインに着信が来る。それは北見からの「いま電話していい?」というメッセージだった。

 

・第一話エンディング

 

・第一話次回予告

相模「エアガンショップの集中する秋葉原。財布片手に繰り出す一行は、一体何を買うのか。そしてレンジャーに薦められる新たなサバゲーとは。次回「秋葉巡りと自衛隊地本」」